交趾焼
交趾(こうち)とは北ベトナムの古い地方名で、明代中国で焼かれた三彩の焼物。その様式。
三彩とは紫・緑・黄であり、圧倒的に人気があるのは黄色の交趾。
黄色の器はすぐに交趾を連想するほどである。
交趾焼は「こうち」の他、「コーチ」「交趾写し」とも呼ぶ。
広義には中国元時代の焼き物「三彩」「法花」、また「黄南京」清の時代の龍や鳳凰が描かれた焼物を含め、黄、紫、緑、青、白、などの貫入が入った焼物全般も交趾焼と呼ばれます。中国では縁起の良い焼物として知られ、台湾でも「交趾陶」「嘉義焼」と呼ばれて人気がある。やはり黄色に人気があり、この色は中国人が歴史的に好む色でもある。
日本での写しものは京焼が中心で、上記の様式を写した京焼の色絵陶磁器全般を交趾焼に含めることもある。