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和食器の使い方

器を購入(または頂戴)したら

1)

底を上にして「高台・糸底」をチェック。
ここは釉薬がかからない為に素地がザラザラしてる場合が多いです。ザラザラしたまま使用すると食卓やお膳などを傷つけます。細かめの紙ヤスリや小さい砥石で滑らかにしましょう。

2)

ぬるま湯に浸す
しばらくぬるま湯に浸しておきますと、ラベルなどが綺麗に剥がれます。 また陶器は番茶でコトコト煮ると良い場合があります。
(焼締などはこれで丈夫になりますが、弱くなる物もあるので確認すること)

※中古の古陶はぬるま湯の後洗剤で洗います(汚れが落ちない時は漂白剤に)

※貫入(萩焼などにみられる釉肌のひび模様)の器は使用前にたっぷり水を吸わせること
(ひび割れから料理の汁が内部に浸透してカビになるのを防ぐ為です)

※備前や信楽などの無釉の焼き締めは料理の前にさっと水に濡らす
こうすると器に艶と趣が出ます

土鍋の使い方

土鍋はひび割れしやすいので注意が必要です
購入したらまずタップリの水をはり弱火で沸騰させる
(外側の水気は完全に拭いてから火にかける)
(長く使いたい良い物なら米を少し洗わずに入れて炊くといいですよ。長持ちします)
(コメのとぎ汁に溶いた小麦粉を加えて加熱すればよりしっかり)

※土鍋は急激な温度変化に弱いです
空焚きや、熱いまま水につけるなどは止めましょう

料理の残りを長時間鍋に入れたままも駄目です
早く別の容器に移して、しっかりと鍋全体を中性洗剤で洗います

※もしひびが入ったら土鍋でお粥を炊きます
かゆのデンプンがひびに浸透して接着剤になってくれます

食卓での使い方

盛り付けの前に

料理を盛る数十分前に器の表面に「水で膜を張る」
冷たい料理なら冷水に、温かい料理なら温水に
盛る直前に水気を拭き取ります

うつわ使いのポイントは「バラエティ豊かに」
食卓に「丸いものだけ」「角のものだけ」を並べると殺風景です。

自由に様々な器を組み合わせるのが和食器の楽しさ。
全体にボテっとした雰囲気にしないコツはアクセントをひとつ配置する事。普段使いの食器にさり気なく古伊万里を混ぜるとか、背の高い瓶を置くとかね。

陶器や漆器、ガラス器や木製器、それに洋食器も加えてみましょう。テーブルコーディネートは「決まり」ではなく、あなたの「センス」です。

季節による器の使い方

四季折々の季節感を表現した和食器では、季節ごとに器を変える楽しみがあります。四季の変化を愛する日本人ならでは趣ですね。

新年

普段使わない錦、金襴手の豪華な焼物、さらに装飾された漆器の出番です。「よそゆき」の感じがする金彩器などを思い切り使いましょう。祝膳の雰囲気を出すコツは朱や真塗(黒)で締まりをつける事です。

桜椿に梅、明るい絵柄が楽しい季節。
吉野絵とか桜川の図柄、それに花をモチーフにした器は沢山あります。気候を追って、若草や蕾から、徐々に満開の花に変えて行くといいですね。

透明感のある青白磁や硝子器で涼を呼びましょう。
銀器や石の膳も、青竹なども爽やかさをアップします。
染付、染錦の藍。朧な古染も感じ良いです。
カラフルな原色の器も春から夏が使いどきです。

秋は紅葉をうつした土ものを使う機会が増えます。竜田・雲錦・乾山などですね。赤絵や金銀彩で葉を描いた落ち着きのある暖かい感じが良い。葉の形をした器も多いものです。
渋い焼き締めもこの季節がいい。信楽や織部、備前などがしっくりします。萩や唐津もいいですね。

どっしりした陶器の土の温かさを演出したい冬。
黄瀬戸や古瀬戸、常滑・万古、磁器では九谷でしょうか。
盛り付けに自信がなければ粉引がおすすめですよ。白い器は料理が映えます。

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