有田/伊万里
有田焼(ありたやき)は、佐賀県の西部にあり、長崎県の佐世保や波佐見と隣接する位置にある『有田町』を中心に焼かれる磁器である。
有田地区で焼かれる磁器が「有田焼」で、有田町を始め近隣の三川内焼(長崎県)、波佐見焼(長崎県)などを含む肥前磁器を【伊万里焼】と呼ぶ(が、実際には有田=伊万里という認識が強く、三川内・波佐見は「平戸焼の唐子」などで独自の特色を出している)
・染付、赤絵、染錦、金彩、そして純白の肌。
いかにも磁器らしい瀟洒な作りが有田焼の特徴です。
古伊万里
江戸時代の有田焼を「古伊万里」と呼ぶ。
(その様式を写した現在の有田焼も古伊万里という)
有田焼 三右衛門
有田には150以上の窯がありますが、特に名高いのが『有田の三右衛門』
柿右衛門窯 (柿右衛門様式)
今右衛門窯(鍋島焼/鍋島様式)
有田で磁器が製造されるようになって後、鍋島藩は藩直営の「官窯」を造営する。将軍家・諸大名、さらに皇室に献上する高級磁器専門の窯であった。
これを伊万里焼(有田焼)と区別して『鍋島焼』という。
また有田焼の一種として捉える場合は『鍋島様式』とも呼ぶ。
その伝統を今も守り続けるのが『今泉今右衛門家』
当代は第14代今右衛門である。
有田駅から電車で約25分のところに伊万里港があり、そこから5キロほど南に【大河内山】がある。ここに鍋島の窯元がある。
「色鍋島」と有田焼の違いは金彩を使わない抑えた色使い。
ほとんど赤、黄、緑のみで美しい文様を描き出す。
(例外はある)
源右衛門窯
(伝統と近代的工房の融合)
有田の丸尾地区にある源右衛門窯は今もガス窯ではなく赤松の薪を使う薪窯が現役である。また、この窯元には資料館があり、数百点の古伊万里が展示されている。
ローマ法王来日の晩餐会で使用されたティファニーとのコラボ作品