夏の果物 トロピカルフルーツ
アセロラ
和;西インドチェリー
アセローラ(アセロラ)
キントラノオ科マルピーギア属
原産地は西インド諸島一帯
可食部100gあたりのビタミンCが1700㎎と桁違いに多く、「ビタミンCの王様」とも言われます。
※アマゾン(ペルー)産の「カムカム(Camu Camu)」という果実は、100gあたり3000㎎近くのビタミンC※
難点は果実が日持ちしない事と、沖縄でしか生産されていない事(小笠原産は市場に出ない)。なのでジュースなどの加工品が主体です。
ビタミンCの他にも、ビタミンE・B1・B2、葉酸、カリウム、カロチンなども含み、まさに機能性食品。
アボカド
クスノキ科ワニナシ属
別名;ワニナシ、アバカテ
何故かついつい「アボガド」と言ったり書いたりしてしまうのですが、もちろん「ガ」ではなく「カ」で、正しくは「アボカド」です。
熱帯アメリカ原産で、はるか昔から栽培されており、マヤ、アステカの人々も常食していたと云います。
驚異的な機能性食品として知られ、健康効果のある栄養素はへたなサプリを超えています。栄養価の高さはギネスブックに記載されたほど。
「森のバター」と称されれる脂肪分は、その殆どが健康に寄与する不飽和脂肪酸なので、高カロリーではあってもコルステロールの心配はないという、「陸のイワシ」のような食べ物。
大別して「メキシコ系」「グァテマラ系」「アンチス系」の3系統があり、アボカド特有の芳香である「アニス香」があるのはメキシコ系です。
バンレイシ
バンレイシ(蕃茘枝)
別名:釈迦頭(シャカトウ)、釈迦果、蕃梨
バンレイシ科バンレイシ属
西インド諸島原産の果樹で、世界中の熱帯地域で栽培されています。アジアではタイの輸出が多い。タイでは「noina」と呼んでいるようです。
カスタードクリーム状の白い果肉は甘くて良い香りがし、酸味も少なめ。日持ちがよくないため、冷凍品が多くなっていますが、凍ったままシャーベット状態で食べても美味しいです。
ココヤシ
ヤシ科ココヤシ属
数千種類もあるヤシ類の代表的存在
ココナッツ(果実)
固い殻の中には約1リットルもの液状胚乳が入っていて、ココナッツジュースとして飲むことができます。
固形胚乳(白い部分)はそのまま食べられる他、ココナッツミルクに加工したり、乾燥させてコプラにします。
※コプラはココナッツ油の原料ですが、この油は飽和脂肪酸が主体であり、オリーブ油などと違って、おすすめ出来る油ではありません。全体として脂肪分が多いので、用いるときはワンポイント的な使用が望ましいでしょう。
ポーポー
ポポー、ポウポウとも呼ばれる。
バンレイシ科アンミナ属の落葉小高木。
原産地は北米の東部。
秋口にアケビに似た形の果実が実る。
黄色い果肉はバナナに似た香りがし、甘味がある。追熟させ冷やして食べます。
ミラクルフルーツ
別名「ミラクルベリー 」
西アフリカ原産で、アカテツ科の果物。
ミラクルフルーツ自体は甘くないが、次に食べた物を甘く感じさせる。
アビウ
とにかく珍しい!
果物の郷 おくむら
まるで木になる和菓子のようなフルーツ!
ピンポン球の中にあまいわらび餅が入っていると思えば間違いがない。
原産地はペルー。ブラジルでは栽培が進んでいるらしい。
マウンテンアップル
カニステル
アカテツ科で原産地は熱帯アメリカ
別名:エッグフルーツ、クダモノタマゴ
果肉は甘いが、果汁が少なく粉質。
ゆで卵の黄身を思わせる食感なので上記の別名があります。香りも食感もフルーツらしくないのですが、甘味は結構あります。完熟したものを食べるに限ります。
ドリアン
ドリアン durian (中国では榴蓮、流連)
パンヤ科ドリアン属
マレー半島あたりが原産地だとされ、赤道東南アジア一帯で栽培されています。
熟すると果皮から酷い臭いを放つが、これは果皮の内側にあるインドール誘導体によるもので、タマネギが腐ったような凄惨な臭気が出る。
しかし、クリーム状の果肉は甘くて非常に美味。
マンゴスチンが「果物の女王」で、ドリアンは「果物の王様」と称せられる。(熱帯果物の魔王とも)
種子はイモの似た食感があり、じゃが芋のように料理して食べることができる。また、青い(若い)果実は野菜として利用される。
ビタミンEと葉酸、カリウムなどが多い。
グァバ
フトモモ科バンジロウ属
別名:番柘榴、ばんじろう、ばんしろ、ばんしるー
熱帯アメリカ原産で、世界中の熱帯、亜熱帯地域で栽培される。日本では九州南部から沖縄でみられます。
無色果(白)の他、赤系、黄色系など果肉の色は様々。一般的には赤系が多い。ビタミンCが多く、有色果ビタミンAが含まれる。ペクチンも含有してますのでジャムやゼリーに向いています。加工品としてはジュースが多い。
グアバは傷みが早いフルーツなので、生鮮果実としての流通販売はほとんどないようです。実の生食は現地で栽培している人の特権と言えるかも知れませんね。
ミカン栽培 Im’on奄美大島::奄美大島のパッションフルーツとグアバ
キワノ
キワノは、正確にはツノニガウリ(角苦瓜)
ゼリー状の果肉を食べるトロピカルフルーツですが、ウリの仲間なので、香りはキュウリやメロンのような感じがします。
ライチ
レイシ(茘枝)
ムクロジ科レイシ属
別名:ライチ
中国南部原産。世界中の熱帯、亜熱帯地域で栽培されており、品種は100以上もあるとされる。日本では沖縄・鹿児島産が少量みられる。「楊貴妃が好んだ果物」として知られているが、それがレイシだったかどうかは疑問という見方が多い。
白色で透明感のある果肉は、甘味と酸味が調和して美味しい。ただ、生果は鮮度が落ちやすい。しかし特有の香りは冷凍では味わえないので、生食するなら生果に限る。
ジュースやシロップ漬け、果実酒などにするものよい。乾果もよく出回っている。
リュウガン
リュウガン(龍眼・竜眼)
ムクロジ科リュウガン属
中国南部原産の常緑果樹。
世界中の熱帯、亜熱帯地方で栽培されており、品種は300を超えるともいう。日本でも沖縄や九州の一部に産する。
機能性のある栄養素が多く、とくにカリウムが多いので料理の後で食べる果実として優れている。
また、日本料理では「龍眼」という献立があり、卵などを利用して目玉のように見せる料理にこの名前を付ける。
スターフルーツ
ゴレンシ(五斂子)
カタバミ科ゴレンシ属
別名「スターフルーツ」
中国では五稜子、羊桃
切り口が見事な星形になる変わった果実。
果肉は酸味と甘味が調和し多汁で美味。
さわやかな味わいはサラダなどに向く。
ジュース、ジャム、ゼリー、ピクルスにも。
ランブータン(ムクロジ)
ランブータン ramboutan
ムクロジ科ランブータン属
主生産地であるタイでは「ngo」
マレー半島の原産で、外観はグロテスクですが、白く半透明の果肉は多汁で甘くて美味。酸味も控えめで食べやすい。
生食のほか、ジャムやシロップ漬けなどに。また、脂肪分が多い種も炒って食べられます。
パッションフルーツ
クダモノトケイソウ(果物時計草)
トケイソウ科トケイソウ属
ブラジル原産
英名のpassion fruitが一般化しているが、産地などでは「トケイソウ」と呼ぶことが多い。
「パッション」は情熱ではなく、「キリストの十字架」つまり「受難」を意味している。トケイソウの花の姿からこう呼ばれるようになった。和名の時計草という呼び方も同じように花の形からだと思われる。
沢山ある種子を包む橙色の仮種皮は多汁で甘酸っぱく、ここをそのまま食べます。横から切断し、スプーンですくって種ごと食べるのが一般的。
種もそのまま飲み込むのが普通。他にもジュースやゼリーなど、様々な利用法があります。
パパイヤ
パパイア(蕃瓜樹)
パパイア科パパイア属
熱帯アメリカ原産
別名;木瓜、乳瓜木、万寿瓜、ツリーメロン、ポーポーなど多数
国内では沖縄県と鹿児島県の一部でよくみられる常緑小高木で、沖縄では家庭の庭で育てている人も多い。
青い未熟果は、漬け物・サラダ・煮物・天ぷらなどに利用される。また、たんぱく質分解酵素の「パパイン」を含んでいるため、肉を柔らかくする用途にも使用される。
黄色~橙色に熟した熟果は、多汁で甘く芳香も良いので生食にしたり、ジュース、砂糖煮などにする。乾燥して使用することもある。
生食の際に、レモンやライムを絞りかけてやると特有の芳香が消えてさらに美味しく食べられる。
パイナップル
アナナス
パイナップル科アナナス属
ブラジル原産の常緑多年草
姿が松皮に、味がリンゴに似ていることから「pineapple」という名になったといいます。
露地パイン
ピーチパイン
スナックパイン
スナックパインは、皮目の節のような部分から手で簡単に果肉がはがれるように取れることです。スナック感覚で一口ずつ千切って食べることが出来ます。
ミニパイナップル
バナナ
バナナは熱帯果樹としてトップの生産量であり、全世界の温暖地で栽培されています。
主に「カーベンディッシュ」の系統と、台湾産の「北蕉」があり、それぞれに多彩な品種があります。
バナナはビタミンやミネラル、食物繊維、吸収消化の良いオリゴ糖などを含む優良な健康食品であり、値段が安価という非常に優れた果物。
日本人の消費量は高めではありますが、もっと利用されてもいい食品だと言えましょう。
ドラゴンフルーツ(ピタヤ)
ピタヤ
ドラゴンフルーツ
サボテン科
メキシコなど熱帯アメリカ原産
果肉中水分が85%で、カリウムを多く含み、少量のビタミンB類もある。
こうしたことから乾燥地での水分補給に利用されてきた。
爽やかな甘さと酸味はジュースにも最適。