「琵琶湖名産」近江の鮒ずし
すしは弥生時代の幕開けと同時に日本に伝わったとされています。つまり稲作と共に伝来したわけです。
塩魚と飯を乳酸発酵させる「熟れずし」がそれで、徐々に日本独自のすしになって行きますが、現在でも原型に近い熟れずしは作られており、それが日本最古のすしと言われる「ふなずし」です。
乳酸菌の作用で腐敗菌を寄せ付けませんので、これは日本最古の「保存食」でもあったわけです。
琵琶湖周辺で作られ続けてまして、材料は琵琶湖のニゴロブナのメスです。
真子(卵)だけ残して内臓をつぼ抜きし、塩漬けにした後、腹に炊き米を詰めるもの。本漬けはそれをさらに飯で挟むように桶に詰めて重石をし、約1年寝かせて発酵させます。
食べ方としては、ご飯を取り去りフナ本体を薄切りにして、そのまま酒の肴にしたり、茶漬けの具にしたり、お椀に入れ湯を注ぎ蓋をしておく吸物椀など。
昔はご飯を食べることもしたようですが、今は本体だけを食べるようになっています。