軟骨ソーキそば
ソーキそばを無性に食べたくなる時があります。
今は本土でも比較的簡単に入手できるようになりましたが、昔はなかなか食べれなかったもので、沖縄料理の店も殆ど稀にしかなかったものですから、自分で作るか沖縄まで行くしかない。
そう簡単に沖縄まで行ける筈もなく、仕方なく自分で作って食べたりしたもんです。
一時のブームも下火になったのか、そこら辺でも売られていたインスタント沖縄そばも最近は徐々に姿を消しているようで、これは幸いなことです。
カップ麺であの味は出ませんから無理でしょうし。
バカのようなブームなどは無い方が良い。
アレは初めての人にはかなり違和感がありますからね。ラーメンとも、もちろん日本蕎麦とも違う独特なソバですから。自分も最初に食べた時は正直言って「?」でした。また食べたいなとは感じませんでしたね。
蕎麦やらラメーンの「先入観」でもって判断するしかないわけですから、多くの本土人はそれが普通だと思います。
しかしね、不思議なことに沖縄にいると「また食べたくなる」んですよ何故か。
そして段々に「そば腹(ソバワタ)」になって行くんです。
気候風土の点も大きいでしょう。
冬でも15度を下回ることがめったにない亜熱帯気候の土地で、本土風のラーメンとか蕎麦はそう美味しく感じないし、日本酒もそうです。
カツオだしに塩味をつけ、豚のエキスを加えたあっさりスープと、独特の太い麺がピッタリくるんです。
豚スープですので、豚肉と相性が良く、沖縄料理の煮物「ラフテイ」や、汁物「ソーキ骨」に使う三枚肉(バラ)を煮たものを載せてあるケースが多く、特にソーキを具の主役にしたものが「ソーキそば」です。
軟骨ソーキそば
「ソーキ骨」を甘辛柔らかに煮たものをのせたのが「ソーキそば」ですが、軟骨部分を使い徹底的に煮込んで、余分な脂を排除し、骨(軟骨)まで味わえるほど柔らかくしてあり、このソーキだけで充分肴にもおかずにもなり得ます。
軟骨ソーキそばとソーキそばの違い(食後)
・「ソーキそば」のソーキは骨が残る
・「軟骨ソーキそば」何も残らない(全部食べられる)
温暖化の影響ということではなく、関東で暮らしていても無性に食べたくなんですね。
クドさや甘さのないスープに歯ごたえのある麺。
そしてホロホロになるほど柔らかいソーキ。
軟骨まで全部食べて、あっというまに完食。
食べ終えて腹が一段落したら、また食べたくなるというソバワタ。
この軟骨の美味さっていうのは、ちょっと反則でしょう。 違反です(笑)